売るべき時期を設計する力——販売季節暦で利益を最大化する方法

目次

はじめに:なぜ、あなたの会社には在庫が残るのか?

経営者のみなさん、こんな経験はありませんか?

  • 毎年、季節商品の在庫が中途半端に余る
  • 展示会に出しても「手応え」がないまま終わる
  • 売上の波が大きく、月によって収益が安定しない
  • キャンペーンが場当たり的で、成果が読めない

そのたびに、「もっと仕入れを絞ればよかった」「販促のタイミングが遅れた」と反省しながらも、
翌年も同じパターンを繰り返してしまっていないでしょうか?

実はこのような問題は、商品や広告、営業力のせいではありません。

「売るべき時に売る」という基本設計が、そもそも経営の中に組み込まれていないことが原因なのです。


売れる会社は「売るタイミング」を経営の軸にしている

在庫が残らず、販促が的を射ていて、展示会でも確実に商談を生み出している会社に共通すること。

それは、

“売れる時期”を先に決め、そこから逆算して販促・仕入・製造・展示会を設計していること。

そしてこの設計を、「販売季節暦(はんばいきせつごよみ)」というかたちで見える化し、
社長自らが指揮を執っていること。


本記事の目的:あなたの会社の売上を、設計できるものに変える

この記事では、中小企業経営者が陥りがちな「在庫の落とし穴」から抜け出し、
「売るタイミング」をマネジメントすることで売上を安定化させる方法を、
実例とフレームワークを交えながら解説していきます。

読み進めることで得られることは以下の通りです:

  • なぜ在庫が残るのか?本当の原因がわかる
  • 「販売季節暦」のつくり方と活用方法がわかる
  • 販促・展示会・仕入れ計画を連動させるコツが身につく
  • 「社長の仕事」として販促を捉え直す視点が得られる

誰よりも“市場”を見て、誰よりも“売るタイミング”を読む社長になるために

販促を現場任せにしない。
展示会を出て終わりにしない。
仕入れを「例年通り」で決めない。

それを可能にするのが、「販売季節暦」という武器です。

この記事が、あなたの経営にとって「売れる会社」への転換点となることを願って。
それでは、本編へ進みましょう。

なぜ「販売季節暦」が経営に不可欠なのか?在庫過多と機会損失の本質


あなたの会社、在庫が“残る”理由を説明できますか?

在庫の山。
値下げしても売れない商品。
倉庫のスペースを無駄に埋め尽くすダンボールの山。

──これ、あなたの会社でも“あるある”ではないでしょうか。

しかし、多くの経営者はこの状況を「売れなかったから仕方ない」と諦めている。

本当にそうでしょうか?

実は、在庫が残る本当の原因は、「売れる時期に売っていない」からです。


問題は「売れない」ではなく「売るべきタイミングを逃している」

商品にはすべて「売れる旬」があります。
これは飲食だけの話ではありません。どんな業界でも同じです。

たとえば:

  • スリッパメーカーなら、春夏物と秋冬物の切り替え時期
  • 文房具業なら、新学期・受験期に売れる商品
  • 家庭用品なら、年末年始・新生活・母の日・敬老の日などの“イベント消費”

この「売れる時期」を把握せず、なんとなく仕入れ、なんとなく売っていては、
売上のピークを逃すだけでなく、在庫過多という地雷を踏むことになります。


事例:S社(スリッパメーカー)の在庫地獄

実際にこのような失敗例がありました。

S社は老舗のスリッパメーカー。
製品は高品質で評判も上々ですが、毎年のように在庫がダブつく。

なぜか?

  • 発注は例年通り。販売も例年通り。
  • でも、市場の変化や流通先のスケジュールに合わせた**「販売季節暦」**が存在しなかった。
  • 結果、売り場ではシーズン外れの商品が“二束三文”で叩き売られることに。

シーズンの「入口」で勝負すべき商品が、「出口」で投げ売られる」──
これは、仕入れでも製品の質でもなく、完全に「売る時期の読み違い」なのです。


「販売季節暦」とは何か?

では、ここで本題です。

販売季節暦(はんばいきせつごよみ)とは?

端的に言えば、

「商品ごとの、売るタイミング・仕入れるタイミング・在庫を切り上げるタイミング」を一覧化した経営管理表

です。

下図をご覧ください。


【販売季節暦のサンプル表】

商品カテゴリ販売ピーク仕入れ時期販促時期終売・切替時期
春夏スリッパ4月〜7月2月〜3月3月下旬〜4月上旬8月末
秋冬スリッパ10月〜1月8月〜9月9月中旬〜10月上旬翌年2月
敬老の日ギフト9月上旬7月〜8月8月中旬〜下旬9月15日
年末ギフト品11月〜12月9月〜10月10月下旬〜11月12月末

このように、「販売ピーク」から逆算して、すべてのアクション(仕入れ・販促・終売)を計画に落とし込むことが、「売れ残りゼロ経営」への第一歩なのです。


在庫の“コスト”は、利益の5倍のダメージになる

在庫が残るとどうなるか?数字で見てみましょう。

例:1個2,000円の商品が100個売れ残った場合

  • 原価:1,000円 × 100個 = 10万円の資金ロック
  • 保管コスト(棚・倉庫・保険など):月5,000円
  • 廃棄ロス・値引き損失:最大8万円
  • 人件費(棚卸・在庫処理など):見えない負担

実質的には「20〜30万円以上」の損失です。

一方、100個売れれば、売上20万円・利益10万円。

つまり**「在庫を残すと利益の5倍のダメージになる」**ということです。


在庫ゼロには“勇気ある撤退”が不可欠

売れ残りを防ぐ最大のコツは、

「もう少し売れるかも」の幻想を捨てること。

販売季節暦があれば、「売れる時期」を明確にし、「ここで打ち切る」という判断が冷静にできます。

これは、在庫ビジネスにおける**“撤退の美学”**です。

  • 販売期を過ぎたら、即撤退
  • それまでに売り切るために販促集中
  • 残れば処分、次の商品に切り替える

このサイクルを愚直に回すだけで、会社のキャッシュフローは劇的に改善します。


経営者の役割は「売上をつくる」ではなく「売れるタイミングを設計する」こと

大事なことなので、もう一度言います。

経営者は、売上を上げるのではなく、「売れるタイミングを設計する人」です。

そのためには、商品特性や市場の動きを冷静に観察し、**「この商品は、何月に売るべきか」**をスケジュール表で管理する。

これをせずに売上だけを追っても、結果は不安定。いつまで経っても在庫地獄からは抜け出せません。


まとめ:売る“月”を制する者が、経営を制する

最後に、タスク①の要点をまとめましょう。

問題解決策
在庫が残る「販売季節暦」で売る時期を明確にする
販促が後手になる販売ピークから逆算して販促計画を立てる
仕入れタイミングがずれる商品ごとの年間カレンダーをつくる
社内連携が取れないスケジュール表を共有し、全社で動く

あなたの会社が、次に仕掛けるべきは「新しい商品」ではなく、
**「売るタイミングの可視化と管理」**かもしれません。

なぜ在庫が残るのか?「売り時・切り時・入れ替え時」の見極めが命


在庫は“余った結果”ではない。“間違えた判断”の積み重ねである

多くの企業がこう思っています。

「うちは需要予測が難しいから、多少の在庫は仕方ない」
「取引先の動きが遅かったせいで在庫が出た」
「販売チャンスが思ったより少なかった…」

でも、これらはすべて言い訳にすぎません。

在庫が残る最大の原因は、
「売り時・切り時・入れ替え時」を見極める力が弱いこと。

つまり、「いつ何を売るか」の判断が甘いから、余計な在庫が発生してしまうのです。


商品には「ライフサイクル」がある

マーケティングの基本に「プロダクト・ライフサイクル」という考え方があります。

【商品ライフサイクルの4段階】

  1. 導入期:売れ始めの初動(ここで一気に認知を広げる)
  2. 成長期:需要が高まり、売上が伸びる
  3. 成熟期:需要が落ち着き、競合が増える
  4. 衰退期:売上が減少し、終売やモデルチェンジの判断が必要

このライフサイクルは、年間の季節商品にも当てはまります。

たとえば、冬用スリッパなら:

  • 9月:導入期(販促スタート)
  • 10〜12月:成長期(販売ピーク)
  • 1月:成熟期(需要が横ばい)
  • 2月:衰退期(売れ行き減少、処分モード)

この流れを把握していないと、「まだ売れるかも」と2月以降までダラダラと在庫を抱えてしまい、売れるどころか、逆に損をするのです。


売れるタイミングを逃すと“損失三重苦”がやってくる

売れるタイミングを逃すと、経営には以下のような3つのダメージが襲いかかります。

損失タイプ内容インパクト
機会損失売れる時期に商品が並ばず、売上を取り逃す直撃で売上減
値引き損失販売ピークを過ぎて値下げしないと売れない利益率低下
在庫コスト倉庫代・人件費・廃棄などの固定費キャッシュ圧迫

たとえば、10万円相当の冬商品を、2月に40%引きで売った場合:

  • 売上:6万円
  • 原価:5万円
  • 利益:1万円 → 本来は3万円利益の予定だった
  • 差額:2万円の利益を失っている

売れる商品を「いつまで売るか?」を決められないと、会社は疲弊する

「売れ筋商品をできるだけ長く売りたい」

この気持ちはわかります。
でもそれが落とし穴なのです。

  • 売れる時期に集中して販売しきる力
  • 売れなくなる前に切り替える判断力
  • 新商品にスムーズに移行できる準備力

この3つが揃っていないと、販売も在庫も“ズルズル地獄”になります。


「終売基準」のない商品は、いつまでも会社の足を引っ張る

売り止めの判断ができないと、在庫処理はどんどん後回しになります。

そこで、必要なのは**「終売基準」**の設定です。

【終売基準の例】

  • 売上が前月比50%を下回ったら、終売検討
  • 販売ピークを過ぎた1ヶ月後に売上が10%未満なら終売
  • 倉庫保管期限が3ヶ月を超えた商品は原則処分対象

こうした数字による基準があると、感情や勘に頼らずに在庫コントロールが可能になります。


「入れ替え時」の見極めが、キャッシュフローを守る

売れ残りが怖くて仕入れを絞ると、今度は売上が伸びない。
ではどうするか?

答えはシンプルです。

売れる時期が終わる前に、次の商品を仕込んでおくこと。

これが「入れ替え時」の戦略です。

つまり、

  • 主力商品が売上ピークを迎えているときに
  • 次の商品を仕入れ、販促準備に入る

この重なりを意図的につくることで、売上の波を滑らかに保ち、キャッシュフローが途切れない会社をつくれるのです。


在庫管理のPDCAを「感覚」から「数値」へ

ここで、実務に落とし込むための簡単なフレームワークをご紹介します。

【在庫コントロールPDCA】

フェーズ目的具体策
P(計画)売れる時期・終売時期を設定販売季節暦を作成する
D(実行)スケジュール通りに販促展示会・DM・値下げ開始など
C(評価)売上・在庫の動きを確認売れ行き・在庫回転率を記録
A(改善)翌年の販売時期に反映「早すぎた/遅すぎた」を次回に活かす

中小企業こそ、「売り時・切り時」を科学せよ

「うちは小さな会社だから、販売管理表なんて大げさで…」

──いいえ、むしろ中小企業こそ必須です。

なぜなら、大手と違って中小企業は:

  • キャッシュフローに余裕がない
  • 誤発注や在庫過多の一撃が致命的
  • 担当者の“勘”に頼りがち

だからこそ、**スケジュールと数字に基づく「売り時・切り時・入れ替え時」**の管理が、会社を守る命綱になるのです。


まとめ:「売れた後」ではなく「売る前」に在庫リスクは決まっている

もう一度確認しましょう。

問題解決策
在庫が減らない「終売基準」を設けて、撤退判断を数字で行う
売上の波が激しい「入れ替え時期」を前倒しで設計する
勘で仕入れている「販売季節暦」と「商品ライフサイクル」を導入する

在庫を減らすには、「売るタイミング」を“あとづけ”ではなく、“あらかじめ決めておく”ことが鍵です。

あなたの会社の主力商品は、「いつ終わる」と決めていますか?

成功企業はすでに実践!「販売スケジュール表」の設計事例とフレームワーク


「勘」と「慣例」で決めていませんか?販売スケジュール

多くの企業が、未だにこんな方法で販売活動を組み立てています:

  • 例年通り、○月にキャンペーンを打つ
  • とりあえず展示会は出るけど、目的は曖昧
  • 売れ行き次第で販促を追加する

一見して合理的に見えますが、これでは「在庫に振り回される経営」から脱却できません。

なぜなら、行動の順番が逆だからです。

売れ行きを見てから対応するのではなく、
「売れるタイミングから逆算して行動を決める」
これが販売スケジュール設計の基本です。


成功企業が必ずやっている「販売スケジュール表」とは?

では、実際に成功企業が活用している「販売スケジュール表」とは、どのようなものか?

これは、単なるカレンダーではなく、**マーケティング・販促・在庫・仕入れを統合した“行動設計図”**です。

【販売スケジュール表の構成要素】

項目内容
商品カテゴリ何を売るのか
販売ピークいつ売れるのか(需要が最大化する時期)
仕入れ計画いつどれだけ仕入れるのか
販促活動何をどう仕掛けるのか(展示会・広告・DMなど)
入れ替え・終売時期いつ切り替えるか・処分時期の設定
販売目標数量・金額・利益などのKPI
責任者誰が何を担当するか

実際の事例:地方の生活雑貨メーカーA社(従業員20名)

A社は、地場産品を活用した生活雑貨を製造・販売している中小企業です。

かつては「作れば売れる」という時代でしたが、競合の増加と流通の変化で、数年前から在庫が増加傾向に。

そこで取り入れたのが、「販売スケジュール表」でした。

【A社の改善前後の比較】

項目改善前改善後
キャンペーン気まぐれに実施年間販促カレンダーで統一
展示会対応出すだけ展示会→商談→発注→納品を時系列管理
在庫計画販売後に調整販売前にピークを逆算して仕入れ調整
終売の判断感覚売上進捗率で数値判断

この結果、2年で在庫回転率が1.8倍、廃棄コストが50%削減されました。


年間スケジュール表のサンプルテンプレート

以下は、1年間の販売季節暦・スケジュール表のシンプルなテンプレート例です。

【月次販売スケジュールテンプレート(例)】

商品施策備考
1月新年用アイテム初売りセール、DM送付12月に仕入れ済
2月バレンタイン関連限定ギフトセット1月上旬に販促準備
3月新生活グッズPOP設置、SNS発信2月末に仕入れ
4月春物スリッパセット割引キャンペーン3月末に販促開始
12月年末ギフトカタログ販促、ラストスパート10月仕込み完了

これを各商品カテゴリで作成し、社内で共有することで、

  • 在庫の偏りを防げる
  • 各部門の動きが連動する
  • 「次に何をするか」が明確になる

という効果が期待できます。


「販売スケジュール表」は3階層で設計せよ

販売スケジュール表は、以下のように3階層で設計することで、機能性が一気に高まります。

【3階層構造】

  1. 年次レベル(マクロ)
    • 商品ごとの年間販売計画
    • 月別販促イベント、展示会スケジュール
    • 年度末のKPI目標設定
  2. 月次レベル(ミドル)
    • 月ごとの仕入れ・販促・終売計画
    • 数量・金額・粗利の進捗管理
  3. 週次レベル(ミクロ)
    • DM発送日、広告出稿日、展示会準備など
    • イベント実施→フォローアップ→集計

このように設計することで、「全体最適」と「現場の実行力」の両方が手に入ります。


販売スケジュール設計に役立つ3つのフレームワーク

以下のフレームワークを活用することで、より論理的にスケジュール設計ができます。


①【3C分析】で“いつ売るか”の市場と競合を読む

項目見るべき視点
Customer(顧客)顧客の購買時期、ライフイベント、検索傾向
Competitor(競合)ライバルの販促時期、値引き開始タイミング
Company(自社)自社の供給体制、販促余力、在庫の状況

②【カスタマージャーニー】で販促タイミングを逆算

フェーズ顧客の状態自社アクション
認知商品を初めて知る広告・SNS・展示会出展
興味比較・検討するカタログ送付・LP案内
購入実際に買うセール、ECキャンペーン
継続再購入するサンキューDM、リピート提案

③【バリューチェーン】で社内の動きを販促に連携

バリューチェーン構造販売への活用方法
調達仕入れ時期を逆算して発注
製造ピーク時に間に合うように前倒し
マーケティング販売時期に合わせた告知設計
サービス購入後のフォローを明確に

販売スケジュール表は“文化”として根付かせよ

ここまでの内容を読んで、「良さそうだけど、うちは人手も少ないし…」と感じたかもしれません。

でもご安心ください。

スケジュール表は**最初は“粗くてOK”**です。
むしろ大切なのは、

毎月それを見て、社内で販売について話し合うこと。

これができれば、次第に制度が整い、販促も在庫も精度が上がります。


まとめ:販売スケジュールは「予測」ではなく「設計」するもの

最後に、タスク③のまとめです。

課題解決策
在庫が読めない年間の販売スケジュールを設計する
販促が場当たり的月別・商品別に計画化
各部門がバラバラに動くスケジュールを共有して連携強化
社長の判断が遅れるスケジュールで先回りして判断する習慣

販売は「予想するもの」ではありません。
**「設計して当てにいくもの」**です。

展示会・キャンペーン・発注タイミングを「経営計画」に統合せよ


展示会、行って「出ただけ」になってませんか?

あなたの会社は展示会に出ていますか?
出ているとして、その展示会は「経営計画」と連動していますか?

  • 「とりあえず毎年出てるから」
  • 「営業に任せている」
  • 「集客が微妙だったから、来年どうするか考え中」

もしこういった状態なら、販促活動が“点”でしか存在していない可能性があります。

売れる会社は違います。
彼らは展示会や販促イベントを、年間スケジュールに完全に組み込み、事前に逆算して経営判断に活かしているのです。


販売活動と経営計画が“別物”だと、ムダが増える

経営と現場が乖離している企業によくある問題点:

問題影響
展示会の日程と製品開発がずれている新商品が間に合わない、反響が取れない
販促と在庫計画が噛み合っていない売れる時に在庫が足りない/余る
キャンペーンと仕入れ時期が不一致発注ロス、原価増、キャッシュ不足

これらはすべて、「経営計画に販促が組み込まれていない」ことが原因です。


成功企業の基本原則:「販促のタイミングは事業計画で決まる」

売れている会社が必ずやっていること。

それは、「販促・展示会・キャンペーン・仕入れ」すべてを、あらかじめ経営計画に落とし込んでいることです。

たとえば、以下のような形です。

【販売活動を経営計画に組み込む例】

経営施策販促施策在庫・発注対応
1月年始売上対策初売りキャンペーン、リピートDM年末在庫調整/1月追加発注
2月バレンタイン対策限定セット・催事出店1月中に仕込み完了
3月新生活商戦新商品投入/展示会出展2月末仕入れ・配送調整

展示会は「出ること」より「戦略に組み込むこと」が重要

W社(乾燥機メーカー)の事例をご紹介します。

彼らは、農産物の収穫ピーク(7月〜9月)に合わせて乾燥機を販売していました。
以前は、春の展示会に出展していたものの、集客・反響ともにパッとせず。

しかし、経営計画と連動して**“販促の山”を春に設定**。
そこに全リソースを集中し、次のような流れを構築しました:

  1. 3月:展示会出展 → 来場者獲得
  2. 4月:商談・見積もり・成約活動
  3. 5月:製品納品・アフター対応
  4. 7月〜9月:ユーザーが製品をフル活用

結果、展示会の**受注率は前年比180%**にまで跳ね上がったのです。


経営者がやるべき「販促統合マップ」設計

ここで、販促活動を経営レベルで統合するためのシンプルな設計図をご紹介します。

【販促統合マップ:3ステップ設計】

ステップ内容目的
ステップ①:販促の全体マップを可視化年間の販促・展示会・キャンペーン一覧化「いつ・何を・誰が」を明確に
ステップ②:商品別に販促を連動商品ごとに販売時期に合わせた販促設計在庫・売上の最適化
ステップ③:経営計画に連動年間目標・月次KPIに組み込む経営判断のブレを防止

経営者視点で見直す「販促のKPI」

販促活動を“経営指標”として評価するには、次のKPIを導入してください。

KPI名内容指標例
展示会受注率展示会からの商談→受注率30%以上を目指す
販促ROI販促費用に対する売上回収率3倍以上が理想
販促リードタイム施策開始から受注までの期間45日以内で最適化
季節商品売上占有率総売上のうち季節販促商品の比率40〜60%目標

これらの指標を経営会議で「定例チェック」するだけでも、販促精度は格段に上がります。


販売活動の3つの「一体化」が経営を救う

販促活動を“点”ではなく“線”として設計するために、以下の3つの一体化が不可欠です。

  1. 販促 × 商品計画の一体化
     → どの時期に何を売るか、販促と連携。
  2. 販促 × 在庫・仕入れ計画の一体化
     → キャンペーンで売る量を先読みして仕入れ調整。
  3. 販促 × 経営KPIの一体化
     → 販促成果を経営指標として評価し改善。

この3点を押さえるだけで、
販促活動が“経営の道具”に変わるのです。


中小企業がやるべき“販促の集中投下ポイント”とは?

経営リソースが限られる中小企業こそ、「販促の選択と集中」がカギになります。

以下のような基準で、投下する時期・内容を決めましょう。

判断基準内容
売上比率が高い商品売上上位30%に集中投下
季節性が明確な商品ピークの2ヶ月前から販促集中
利益率が高い商品利益貢献度で優先順位決定

まとめ:販促は“イベント”ではなく、“経営の仕組み”である

販促・展示会・仕入れを「個別の作業」だと捉えているうちは、会社の成長は鈍化します。

しかし、それらを**「経営計画の中の仕組み」として統合すれば、会社は自動的に利益体質になる**。

今こそあなたの会社の販促を、「場当たり」から「設計」に変えてみませんか?

社長の仕事は“市場に出る”こと。「売る時期を管理する力」が経営を決める


社長が“会社の外”に出ていない会社は、必ず売上でつまずく

「社長はもっと現場に出ろ」
──これは単なる精神論ではありません。

実際、売上の伸び悩む会社の多くで共通しているのは、

  • 社長が社内業務に埋もれている
  • 顧客と直接話す機会がほとんどない
  • 商品がいつ売れるか、誰が買っているかを肌で感じていない

つまり、「市場に出ていない社長」なのです。


売上のカギは「商品力」でも「広告」でもなく、「売る時期の管理力」

良い商品を作っても、広告を打っても、売るタイミングを外せば意味がない。

  • 展示会がズレた → 見込み客を取り逃がす
  • 仕入れが遅れた → 商機を逃す
  • キャンペーンが遅れた → 値下げせざるを得ない

逆に、“売る時期”を正確に捉え、仕掛けるタイミングが合えば、商品力が80点でも売れるのです。


事例:ある生活用品メーカー社長の「現場介入」

地方で家庭用収納グッズを製造しているB社。
以前は営業任せで販促も展示会も現場対応。

しかし、社長が毎月1度、必ず次の3つを始めてから売上が激変しました。

  1. 展示会に同行し、来場者の反応を自分で観察
  2. エンドユーザーと週1回のオンライン面談を実施
  3. 販売スケジュールを経営会議の冒頭でレビュー

すると、たった1年で次の成果が出ました:

  • 在庫回転率 2.1倍
  • キャンペーン反応率 175%アップ
  • 新商品初動売上 3倍(前年比)

つまり、社長が市場に出た=売上が上がったのです。


売る時期の管理は、社長の「唯一無二の役割」

マーケティング、在庫、販売、販促──
これらをどう統合し、「売るタイミング」を設計するか。

この全体最適を担えるのは、現場担当ではありません。社長だけです。

なぜか?

  • 営業は売ることに集中している
  • 商品開発はモノづくりに夢中
  • 管理部門はコストと効率が最優先

つまり、「全体を見てタイミングを整える人」がいないと、バラバラになって当然です。


売れる社長は「市場×カレンダー」を常に見ている

あなたは、自社商品の「売上ピーク月」を即答できますか?

さらに、「そのピークの何ヶ月前に、何を仕掛けるべきか」まで設計していますか?

ここができている経営者は、以下のように動いています。

【売れる社長の3つの行動】

行動内容狙い
市場を“歩く”展示会・売場・取引先を自ら訪問感覚とデータの両方を把握
季節性を“設計する”年間スケジュールに販売季節暦を反映前倒しで準備・仕掛けを整える
売上予測を“監督する”現場の数値と行動をレビューブレを早期修正・調整可能にする

売る時期の読みが当たる会社は、事業の波も小さい

「売上の波が激しい」
「忙しい月と暇な月の差が大きい」

これは実は、「売る時期の設計」によって大きく改善できます。

販促・仕入・商品展開をピークに合わせて**“前倒し”で準備すれば、波はなだらかになる**のです。

これは季節商材だけでなく、以下の業種でも同様:

  • 飲食:季節メニューの先出し・予約型展開
  • 美容:繁忙期の前倒し予約、閑散期の値引き強化
  • 介護福祉:補助金スケジュールに合わせた機器導入促進

売る時期を「読む」のではなく「設計する」
これが波の少ない経営の秘訣です。


「社長が市場に出る時間」は、最重要経営資源

時間が足りない。会議が多い。人がいない。

でも、本当に重要な仕事とは何か?
それは「市場を観察し、売るタイミングを判断すること」です。

そのためには、以下のような“時間投資”をスケジュールに組み込みましょう。

【社長の市場活動スケジュール例】

頻度活動内容
毎週顧客または代理店と面談(1時間)
月1回店舗視察/市場観察(半日)
四半期展示会同行、出展計画見直し
半年販売スケジュールの全社レビュー

経営のKPIは「市場接触回数」

数値管理に強い経営者ほど、“人との接点”を忘れがちです。

しかし、実際に結果を出している中小企業の社長は、こう言います。

「数字はあとから付いてくる。まずは“市場と接する時間”が売上を生む。」

つまり、経営のKPIは「社長が市場と接触した回数」でもいいのです。


まとめ:あなたの会社を動かすのは、あなたの「売るタイミング」判断である

このタスク⑤の結論は、きわめてシンプルです。

社長が市場に出て、売るタイミングを設計する。
その行動こそが、経営を伸ばす最短ルートである。

販促の時期、展示会の選定、仕入れタイミング、商品開発スケジュール。

これらをすべてつなげる力は、現場にはありません。

社長の「現場感覚×戦略思考」こそが、会社の売上をつくるのです。

おわりに:売れるか売れないかは、「いつ売るか」で決まる

ここまでお読みいただきありがとうございました。

「在庫が残るのは売れなかったから」
「展示会に出しても成果が出ないのは商品力が弱いから」

──もし、あなたがそう思っていたなら、今日からその考えを変えてください。

売れる会社は、商品力や営業力よりも、「売るタイミングの設計力」で勝っているのです。


“タイミング”を仕組みにできた会社から、在庫地獄から抜け出す

  • 販売季節暦をつくる
  • キャンペーン・展示会を計画に組み込む
  • 売り時・切り時・入れ替え時を前もって決める
  • 社長が“市場に出て”、タイミング判断をリードする

この4つを徹底するだけで、あなたの会社の販促活動と在庫の精度は大きく変わります。


「販売季節暦」は、売上ではなく“経営”を変える道具である

本記事でお伝えしたかったことは、単なる販促のノウハウではありません。

販売行動そのものを、経営計画に統合し、「会社全体の動き」を“戦略的に設計する”という考え方です。

これこそが、中小企業が今後も安定して利益を出し続けるために必要な、「見える化」と「タイミング管理」の力です。


明日からできる一歩:販売スケジュール表を、まず1枚つくってみよう

特別なシステムも、難しい分析もいりません。

  • 年間カレンダーを印刷する
  • 商品ごとの売れ時・終売時期を書き込む
  • キャンペーンや展示会の時期を整理する

これだけで、販促が“感覚”から“経営戦略”に変わります。


最後に:売るタイミングを決めるのは、あなたしかいない

どんなに優れた商品があっても、
どんなに有能な営業がいても、
売れる時期を設計できるのは、経営者である“あなた”しかいません。

「今売る」
「今は引く」
「ここで仕掛ける」

この一手一手が、あなたの会社のキャッシュを守り、未来の利益を生み出します。

ぜひ今日から、販売季節暦をあなたの経営の中心に据えてください。

それが、**“在庫に悩まない経営”**への確実な第一歩です。

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